私たちが生きていくためには「ものをつくる」ことが不可欠です。
でも、そのことが地球環境にさまざまな影響を及ぼしています。
たとえばあなたが選んだその服には、いったいどんな問題があるのでしょう?
服がどんどん安くなると、たくさん買えて良い?
下の図を見ると、国内での衣服の供給量が増え、一枚の値段がとても安くなっていることがわかります。これは大量生産・大量消費が拡大傾向にあるとともに、衣服の「生産」「流通」「消費」「廃棄」の過程におけるさまざまな環境負荷が懸念されます。
捨てなければ良い? 海外で活用してくれれば良い?
1日に大量の衣服が焼却・埋め立てられている現在、資源を無駄にしないための循環利用の促進が必要です。一方でリユースのための海外輸出が新たな問題を生んでいる現実もあります。持続可能性の観点から、どのような消費行動がベストでしょうか。
What do You Choose ?
商品やサービスを利用するとき、二酸化炭素(CO2)排出との結びつきは避けられません。
でも、生活の仕方を工夫することで環境への影響を減らすことは可能です。
普段の生活のなかで、あなたは身近な人と何を工夫できますか?
家のどんなところから二酸化炭素(CO2)が排出されている?
化石燃料からエネルギーをつくると排出されるCO2。私たちが生活する家庭でも、電気などのエネルギーを使うことで、CO2を排出していることになります。でも、意外に知られていないのが、たくさんエネルギーを使う場所や製品。いったいどんなところでエネルギーを使い、その結果どのくらいのCO2を排出しているのでしょうか?
私たちにできることはなんだろう?
私たちの生活のあらゆるところで、気候変動への影響を少なくするための工夫が可能です。円グラフで示された日本のカーボンフットプリント※の内訳における「家計消費」の割合は、全体の約6割を占めています。衣食住をはじめ、通勤・通学、余暇の過ごし方を「脱炭素型ライフスタイル」に変えていけば、私たちの生活に関連して排出される温室効果ガスを減らすことができるのです。
※カーボンフットプリント
「炭素の足跡」という意味。商品がつくられてから捨てられるまでのライフサイクル(原料採掘・素材生産・製品組立・輸送・使用・廃棄)を追跡し、各過程で排出された「温室効果ガスの量」の総量をCO2に変換しまとめることで、全体のCO2の排出量(環境負荷)を把握するためのしくみです。
Exploring Carbon Footprint Reduction Pathways through Urban Lifestyle Changes: A Practical Approach Applied to Japanese Cities. Environmental Research Letters. 16 084001
小出 瑠・小嶋 公史・南齋 規介・Michael Lettenmeier・浅川 賢司・劉 晨・村上 進亮(2021)「国内52都市における脱炭素型ライフスタイルの選択肢:カーボンフットプリントと削減効果データブック」
それはベストな選択?
たとえば作物。栽培に適した気候の国でつくるのと、栽培が難しい地元でつくるのでは、どんな良い点や悪い点があるのでしょうか。 国や地域、その環境で暮らす人びとのさまざまな事情を調べてみると、もっと良い社会にできるヒントが見つかるはず。
気候変動をはじめ、持続可能な社会に向けたエシカルなアクションを考えてみましょう!